ビエント工芸・包丁ストア
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鍛造の包丁とプレス加工の包丁、その違いは?良いのはどちらの包丁?
鍛造とプレス加工、包丁はこの2種類の内のどちらかの製法で作られています。こちらのページではその違いについてご説明していきたいと思います。
こちらをご覧の方はおそらく鍛造についての説明などは必要ないかもしれませんが、どなたにもわかりやすいように「鍛造とは何か」というところから始めていきたいと思います。
鍛造とは
テレビなどで日本刀を作る場面をご覧になられたことはありますでしょうか。 赤くなるまで熱した鋼をハンマーで叩いて伸ばし整形する・・、これがまさに鍛造です。鍛造は日本刀の製造技術から生まれ独自の進化を遂げた日本が世界に誇る技術で、包丁作りの現場でもその技が活かされています。
プレス加工の包丁とは
利器材、複合材と呼ばれる鋼材をプレス機やレーザーで型抜きして作った包丁です。そう書くと鍛造包丁よりも簡単に作られているようで価値が低いと感じられるかもしれませんが、そうではありません。鍛冶屋が叩いて鍛接する作業を、鋼材メーカーが代行して行っているだけです。また包丁を仕上げるにはいくつもの手作業による工程が必要になりますので、職人の技が重要であることに変わりはありません。
鋼材メーカーの大規模な設備で作られらた利器材、複合材は品質にムラがなく安定しており、また高品質鋼材の低価格化にも役立っています。(例えば「武生特殊鋼材のV金10号ダマスカス鋼材」などが有名。)
鍛造の包丁とプレス加工の包丁の見分け方
包丁やその箱に「鍛造」の文字が入っていることがよくありますが、これはあまり当てにはなりません。また利器材をプレスした後に鍛造で仕上げた、鍛造とプレスの中間のような包丁も沢山ありますのではっきりと区別をすることは難しいです。
しかしこちらの写真のように峰にある程度の厚みがあり機械的な直線ではないもの、これは叩いて作った鍛造の包丁です。
(出刃や柳刃で厚みがあるのは当然ですが、三徳や牛刀で峰に厚みがあるものは鍛造包丁です。)
当店で販売されている包丁は、お電話やメールなどでお尋ねいただければどれが鍛造でどれがプレス加工の包丁かお答えいたします。
鍛造包丁の特徴
鍛造は刃物の形を整えているだけでなく、鋼を熱して叩くことでそれに含まれる不純物を外へ出し鋼材の品質をさらに高めると言う目的ももっています。ハガネは何度も叩くほど良い刃物になります。腕の良い職人が叩いて仕上げた包丁は世界最高峰の刃物と言えるでしょう。
しかしそれには高度な技術が要求され、包丁の品質、出来栄えは職人さんの腕次第ということにもなります。
プレス加工の包丁の特徴
鍛造の包丁に比べ品質にばらつきがないのがプレス加工包丁の良さであり特徴と言えます。 鋼材メーカーの厳しい温度管理のもと製造される利器材は品質にムラがなくコスパも抜群。(鍛造は叩いてハガネの不純物を出すとご説明しましたが、現在日本の鋼材メーカーで作られる利器材にはそもそも不純物がほとんど含まれていません)手打鍛造の包丁に迫る品質を低価格で実現することができます。
特に日本の鋼材メーカーはステン+ハガネ+ステンの3層鋼や、さらに層の多いダマスカス鋼など”複合材”の製造を得意としており、これは海外メーカーが真似出来ない日本が誇る技術です。
鍛造とプレス加工、良い包丁はどっち
最高の包丁を選ぶとしたらそれは鍛造と包丁ということになるでしょう。 しかし包丁としての仕上がりにはムラがあり、そこは職人の腕次第となります。一方プレス加工の包丁は鍛造に比べ品質にばらつきがなく、コスパがよいのもメリット。
鍛造のお薦めポイント:ある程度お金を出しても手作りの良い包丁を買いたいという方には鍛造の包丁がおすすめ。 また工芸品のような美しさ、手作り感を味わえるのも鍛造包丁の魅力と言えます。
プレス加工のお薦めポイント:高すぎない価格で、間違いのない安定した品質の包丁をお望みの方には利器材プレス加工の包丁がおすすめ。鍛造モノと同じぐらいの価格ならより良い品質の包丁を購入できるかもしれません。
当店で販売されている包丁は、お電話やメールなどでお尋ねいただければどれが鍛造でどれがプレス加工の包丁かお答えいたします。